2005年11月30日 21:54
ボンパール杯、ロシア杯の話題だけでしばらくはネタに困らないと思うんですが、今日はちょっと一休みして別の話題。アメリカのアイスダンスの五輪出場について思うことを少しばかり。
3月のモスクワ世界選手権で、アメリカのアイスダンスは五輪出場枠「3」を獲得しました。一番手のタニス・ベルビン&ベン・アゴストが銀メダルを獲得し、二番手のメリッサ・グレゴリー&デニス・ペチュコフも11位に入ったことで、二組のポイント総計「13」を獲得、トリノ五輪へはアメリカは3組派遣出来ることになりました。
既に各所で報道されているように、銀メダリストのタニス・ベルビンはカナダ出身。アメリカ国籍はまだ取得出来ていません。GSや世界選手権へは代表国のパスポートを所持していなくとも出場出来るものですが、五輪はまた別のルールが適用されるわけで、複雑だなぁと思います。
今シーズン当初、「タニスにアメリカ国籍がおりる模様」という報道がなされ、ファンも喜んだことと思いますが、ここにきて雲行きが怪しくなってきているようです。なんでもアメリカ代表を狙うカップルの関係者が「タニス、アメリカ国籍取得阻止」を訴え、政治家を巻き込んでの論争に発展しているようで…。
昨日知った話では、このカップル、僕は今季某試合で見ているようです。
言われてみてチェックしたんですが、正直、覚えていなかったりします。
このカップルは男女両方ともアメリカ国籍を有しているわけで、騒動を巻き起こしたこのカップルの関係者は、
「本当のアメリカ人が五輪に出場するべき」
と訴えたとか。
1994年のリレハンメル五輪、アイスダンス米国代表の座を巡っても同じようなことが起こりました。五輪に出場したのはその後1998年まで国内トップで活躍したパンサラン&スワロー。彼らと争い、「国籍問題」を突かれ涙をのんだのは、その後スターズ・オン・アイスなどで活躍し、最近では振付としても高い評価を得ているレネ・ロカ&ゴーシャ・スール。男性のスールがロシア出身で、タニスと同じように「五輪に出るにはアメリカ国籍を…」と、滑り以外の部分で戦わねばならなかったというストーリー。
ベルビン&アゴスト組とロカ&スール組。
状況は似ていますが、実際の争点となっているものは違うような気がします。
12年前の代表の座は1つのみ。
来年トリノ五輪の枠は3つ。
1つの座を巡って争うのとは違って、今回は3つ。
タニスの米国国籍取得阻止を訴えたカップルの実力は国内で4−5番目というところなんだと思いますが、タニスが出る、出ないに関わらず、実力で3番目の代表を狙うことも十分可能だと思ってしまうわけです。そして彼ら、彼らの関係者に忘れて欲しくないのは、
「3枠をとってきたのはタニスたちだ」
ということ。
「タニスの活躍なしには、君たちには代表入りのチャンスすら与えられなかった」
と言っても言いすぎだとは思いません。
五輪で滑るというのは選手たちにとっては格別なものでしょうし、スポーツ選手なら誰しもが夢みるもの。ましてや「金メダルのチャンスがある」となれば、出たい気持ちは並大抵じゃないでしょう。僕自身は彼女たちのライバルであるナフカ&コストマロフを応援していますが、それでも「いい勝負」が見たい。いい勝負が見たいというのはもちろん、タニスたちがトリノに来てくれることを願っている…ということ。
…難しくなってきちゃいましたね。
1月に行われる全米選手権で、「タニス国籍取得阻止」を訴えたカップルをブーイングで迎える、という声もファンの間で聞かれ、それはそれで極端だと思うわけですが、それでも、
「Me, me, me!!!(私が、私が行きたいの!)」
という強引さは、正直見苦しい…そう僕は思うわけです。





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