2006年01月27日 23:50
昨晩FSUを眺めているときに知って驚いたニュース。
先週リヨンで行われた欧州選手権。ペアで銀メダルを獲得したドイツのアリオナ・サブチェンコ&ロビン・ゾルコヴィー組がトリノ五輪出場を辞退するかも、というニュース。アリオナたちに怪我が…ということではなく、この騒動の理由はコーチのインゴ・シュトイアーに関わることだそうで。
お世話になっているBLOG「EVERGREEN」のALEXさんがこちらエントリーの中で詳しく説明されていますが、シュトイアーに「東ドイツ時代に秘密警察へ協力した」という疑いがかけられ、コーチとして五輪に帯同することをドイツ五輪委員会から拒まれたという内容です。
ウクライナ出身のアリオナは先日、ドイツの市民権を獲得しました。
そして欧州選でのメダル獲得(それも元世界チャンピオンを抑えての銀メダル)もあって、五輪でのメダル獲得も夢ではない状況になっています。事実リヨンでみかけたドイツメディアはかなりの数で、ペアFS終了後のアリオナはドイツの記者たちからの質問攻めに身動き出来ない状態でした。
アリオナはドイツに移って3年経ったでしょうか。
聞いた話では、アリオナは、インゴのもとでトレーニングを始めて一度も故郷に里帰りしていないとのこと。このハングリー精神には敬服するばかりで、必然と応援意識に変わります。市民権を獲得するのも容易いことではないですし、だから実力で納得させなければいけません。素敵なプログラムを作り、それを美しく滑る。国際的にも高い評価を得て昨季ブレイク。そして今季はスケートカナダで優勝、GPFでも3位に入り、先の欧州選では銀メダルと大躍進。成績だけではなくアリオナとロビンの醸し出す新鮮な雰囲気で、人気もうなぎのぼりですね。ここまでたどり着くまでに構築された選手とコーチの信頼関係は、克服しなければならなかったハンデがあったら尚更強固なものになっているものと思います。
「インゴがトリノで行けないというのであれば、私達も代表をおりる」
と、アリオナたち。インゴも弁護士を伴って潔白を証明するとのこと。
秘密警察への協力とはどういうことなのかは、ALEXさんが詳しく書かれていますのでそちらを。
僕がひとつ言わせてもらうならば、もしそれが事実であったとしても、当時インゴに協力の義務を拒否出来る力があったかどうか、ということ。秘密警察にマークされた側はもちろん色んな苦痛を味わった被害者であるけれど、同時に協力せざるえなかった側もまた被害者だったのでは、と思います。そしてそういった疑惑があったのなら、何故インゴは長野五輪に選手として派遣され、銅メダルまで獲得出来たのか。長野からのこの8年の間に明るみになったことであったとしても、今回の「派遣拒否」のニュースは残酷です。
しかし、今季は裁判が多いですね。
ここでも頻繁に書かせてもらったフレデリックもそうですし、豪州女子代表の座を巡るジョアン・カーターとミリアム・マンザノ。そして今回のシュトイアー。ため息が止まりません。





コメント
Alex | URL | 79D/WHSg
こんばんは・・・
今日は一日このこと考えてしまいました。
オリンピックシーズンということもありますが、本当に場外乱闘というんですか?リンク外で事件がいろいろ起きすぎですね。ナフコスの件でもなにかあるんですね、気が重くてFSUのそのスレはしっかいり読んでませんが。選手がみなコンディションよく臨んで実力をオリンピックで発揮して欲しい、ファンのそんな願いってそんなに贅沢なことなんでしょうか?
( 2006年01月28日 02:36 [編集] )
マロン | URL | 79D/WHSg
はじめまして、ヒロさん。
通りすがりのものですが、「ジョアン・カーターとミリアム・マンザノ」の件って初耳なんですが、もしよければ内容を教えてください。
( 2006年01月28日 23:42 [編集] )
Hiro | URL | 79D/WHSg
>ALEXさん
記事ありがとうございました。
続編の書物に関するエントリも興味深く読ませていただきました。
ある意味どちらも時代の被害者だなぁ、というのが僕の気持ちです。
アリオナが激昂して「ボイコットする」と言ってるようですが、
ロビンは比較的冷静だそうですね。憤慨しているのには変わりない
みたいですが。
折角掴んだ五輪代表権ですから、無駄にせず、是非大舞台で
世界中のファンを魅了して欲しいものです。
なんだか落ち着きませんね。
( 2006年01月29日 02:03 [編集] )
Hiro | URL | 79D/WHSg
>マロンさん
ようこそ(^^)v
豪州女子2人のことですが、こちらも五輪代表権を巡る争いです。
モスクワ世界選手権でカーターが好成績を残したことで、
最終予選にまわることなく豪州は「1枠」を獲得しました。
この時点で「枠をとったカーターが代表に」ということが
決まってしまったようで、五輪シーズン、マンザノがいくら
頑張っても五輪には行けないという状況になったらしいんですね。
一旦カーターが貰った五輪内定を取り消すのも違法なことだし、
マンザノ側からしてみれば、「枠取得と代表権は別」という理論が
あるわけで、この争いは法廷に持ち込まれたようです。
詳しくは僕も流れを追っていないのでわからないんですが、
FSUには関連するスレッドがあると思うので、そちらをご参照
ください。
( 2006年01月29日 02:08 [編集] )
まさやん | URL | 79D/WHSg
アリオナ達の件、事実云々より、
「何でこの時期に?」って気持ちの方が強いんだけどね。
そんなにタイミングがピタリと合うものなのかな?
執念とは違う何かしらの別の嫌らしさを自分は感じる。
思う事はあるけど、これ以上は書くのやめとく。
( 2006年01月29日 14:42 [編集] )
エマ | URL | 79D/WHSg
どうなってしまうんでしょうね。
東ドイツ時代、または第2次大戦など、昔の重要資料などが
今になって極秘だったものが閲覧できるようになって
いろいろ当時のことが明らかになることは別にドイツに限った話ではないと思うのだけれどもね。
その後の流れというか目的が違ってきてしまってるみたい??
私も思うことはあるけども、いちばん思うのは、
アリオナ&ロビンに五輪で滑ってもらうことだし、
出場することになった選手が、安全に競技に集中してもらうことです。
( 2006年01月30日 22:08 [編集] )
黒子 | URL | 79D/WHSg
はじめまして。
二日くらい前に検索中にたどり着いたものです。
ダンビエ先生の件のソースを探していました。
読み応えがある箇所が多かったものですから堪能させていただきました。
米・日・仏・独・豪といつになく
代表選考が半ば醜聞化した五輪シーズンになってしまいまして
間もなく開幕だというのに興を削がれかねないですね。
S&Sがコーチなしで本番試合に臨まされるようなことがないよう祈っています。
( 2006年02月01日 22:36 [編集] )
黒子 | URL | 79D/WHSg
今朝のニュースでは、地裁からシュトイアー参加を判決したそうですね。
とにかく、これでS&Sは、コーチ無しで五輪に臨まなくて済みますね!
( 2006年02月07日 11:23 [編集] )
Hiro | URL | 79D/WHSg
>黒子さん
こんにちは、はじめまして(かな?)
レスが遅くなってしまってごめんなさい!
アリオナとロビン、インゴと一緒に五輪に臨めるようで良かったです。
特にアリオナが大喜びじゃないでしょうか(笑)。
インゴは実際関わっていたようですけど、彼に同情する声も多く
聞かれてるようですね。
S&Sはいきなりメダル候補になっちゃってプレッシャーも凄まじいでしょうが、
いつもの二人らしく、美しい演技で魅了して欲しいと思います。
楽しみですね(^^)v
( 2006年02月08日 08:26 [編集] )
コメントの投稿